3月11日の前後から、なんとなく自分の外や中の変化、時間の流れなどについて感じています。
きちんと考えることができないので、そのまま放置。
星占いやら未来予測やら、歳を越してからリサーチしていたものにも飽きて、このモヤモヤとした感じを野放しにしておこうと思います。
未来の方向を見てみると、時代はすごい速さで動いているような気がするんですが、今を見据えてみると、まだまだ変わらないことも多かったりして。その重なりの中に自分が取り残されているような気分でもあります。みんなが変化について語るのを、ちょっと横目で見ながら、ぼんやりと今ある情報を未来のカゴに放り込んでいこうかな。
コロナ禍から一年経ちましたが、収まる様子もありません。それは予測していたことでもあり、思ってもいなかったことのようでもあります。
とりあえず、今年も庭の花々が徐々に咲き始めるのを眺められるのは、小さな幸せです。
さてさて、実は、相方のブルノーが、住んでいたアトリエの取り壊しが決まり、10年住んでいた家を引き払うことになりました。
新しい家もまだ見つかっていないし、とりあえずうちの離れに引っ越してきました。
長年、無許可で住んでいたアトリエだったので、住民票はわたしのうちになってますから、大荷物を移動するだけなんですけどね。
彼の飼っている猫2匹も一緒です。
そのうち一匹は、野良だったのを可愛がっていたため、捕まえるのも一苦労。なかなか罠にかかってくれなかったので、連れてくるまでに1ヶ月かかりました。
アトリエの庭で保護していたカラスの子供は、すでに大人になって羽が生えそろったので解放し、自力でどこかに飛んでいったようです。
名前はトトッシュです。
カラスは、一度飼い始めると野生に戻れないという話を聞いていたので、自分からは出ていかないのでは思っていましたが、案外簡単に自立したようです。ちゃんと友達ができたらいいんだけど。ご飯もちゃんと食べれているかな。
ブルノーの庭から、カシスやフランボワーズをうちの庭に移植しました。
今年の春は、ブルノーが庭仕事を頑張るでしょう。
すでに個性的なコンポストを作ったところです。
わたしが2年前に植えたミョウガを勝手に掘り返して大げんかになりましたが、コンポストに捨てたものを植え直し。さてさて、元気に生えてきてくれるかどうか。
今は、離れにあったわたしの持ち物を母屋に移動し、どう片付けるか。わたしは、物の配置を決めるのに時間がかかるのです。
使い易さもポイントですが、物自体が納得してそこに収まってくれないと居心地が悪いんです。だから何回も模様替えをします。
捨ててもいいものもたくさんありますから、断捨離のいい機会なのかもしれません。
もともと、私は住んでいるアパートは、赤井富士夫さんというアーティストがアトリエとして借りていたところです。
2012年に彼が病で倒れ、荷物は全てそのままにケルンに戻られました。その後、私がアパートを借りることになりました。
日本にいる赤井さんのお友達が、代わりにアパートを契約し直したので、荷物を整理することと引き換えに、長い間家賃を安くしていただいています。
私が引っ越してくる前の年に大きな嵐があり、地上階は水浸しになったままでした。
ヨーロッパの建物は、日本のように床上げをせず、直接地面に接しています。下から冷気が登ってきますから、赤井さんは、何枚もカーペットを貼り付けていたらしく、全てのカーペットが浸水で腐ったようになっていました。床は湿ってズブズブの状態です。それをまず取り除くことから始まりました。
結局ここに9年住んでいます。今年は契約更新です。
今はすっかり自分の住処ですが、荷物の整理は何年も何年も続きました。
赤井さんとはお会いしたことはあるけれど、よく知らない人。
無造作に突っ込まれた古い写真の袋や手紙、作品や展覧会のチラシ。
アーティストの作品の整理って本当に大変です。
自分が死んだら、自分の持ち物や作品はどうなるんだろう、と考えるようになりました。
いいのかどうかわからないような作品の山、作りかけの変なもの、集めた素材の数々。
きっと、ほとんどがゴミですね。
それに、今度はブルノーの作ったものも加わって、子供のいないアーティストのカップルの行く末やいかに。。。
最近整理していて見つけました。赤井さんが展示用に作ったものでしょう。
同じようなものをヨゼフボイスの展覧会で見たことがあリます。赤井さんはデュッセルドルフの美術大学にいたので、ヨゼフボイスと親交があったかもしれません。
デュッセルドルフは映画監督のヴィム・ヴェンダースが生まれたところでもあります。大きな川の流れる独特の雰囲気のあるところ。
戦争中に徹底的に空爆されたため、街並みはかなり近代的です。
わたしは、川沿いに建つタワーからの眺めが好きでした。
ヴィム・ヴェンダースが子供の頃は瓦礫中で遊んでいたという話です。そういう体験は彼の作品の中に影響しているかもしれませんね。
デュッセルドルフには立派な日本のお寺があります。そこには、日本の方々のお墓もあります。美味しい日本食レストランも。
また遊びに行きたいけれど、しばらくは国境を越えるのは難しそう。
ブルノーは最近、ネットでも家探しをするようになりました。
面白いのが、古い学校や使ってない駅なども売りに出されていること。
あとはペニッシュ(Péniche) 。住居できる船です。
ペニッシュに住むのはわたしの夢ですが、案外お高くて、家一軒分の値段です。
最近のヒットは、昔、炭鉱だったところに作られた住居で、 地下に掘られた物件です。戦争中の塹壕跡のように見えますね。
そういえば「ヒットラー、最後の12日間」という映画では、こんな感じところに隠れていたなあ。
5万平米もあって、外からは、こんもりとした木の生えた丘にしか見えません。
20部屋もあるので、ホテルにしたら面白いのかも。
こんなところに住んでみるのも一興ですね。
写真を載せておくので、どんな使い方ができるか、皆さんも想像を膨らませてみてください。
コメント
コメントを投稿